ガソリン車にはエタノール燃料を: 手づくり企画「ジャーニー・トゥ・フォーエバー」



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http://journeytoforever.org/jp/
〒622-0291京都府船井郡
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midori@journeytoforever.org

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ガソリン車にはエタノール燃料を

エタノール(エチル・アルコール)とは「無色透明で好ましい特有の香りを持つ液体」と米国エネルギー省再生可能エネルギー研究所は表現している。「それに素敵な味の液体!」って付け加えたい人もいるかもしれない。

Vanguard planes
Vanguard 飛行隊はエタノールを燃料に使っている
エタノールとは飲むお酒の成分のことで、ウィスキーや焼酎、ジン、スピリットなどなど、日常生活でアルコールといえばエタノールの事を意味するくらいごくありふれたもの。

このエタノール、実は車や飛行機などのエンジンをパワフルに稼働し、しかも排ガス中の有害成分をずっと少なくする、すぐれた燃料としても活躍している。

Model T
フォードのモデルTはエタノールでも走るよう設計されている
実際、化石燃料のガソリンが普及する前はエンジンの燃料としてエタノールもかなり使われていた。真っ黒な車体でおなじみのモデルTフォード車はエタノールを燃料として走らせることも考えて設計されている。大量生産方式で車社会を築いたヘンリー・フォード氏は「エタノールこそが将来の有望燃料」と言っていたというくらい。残念ならが石油会社たちはそうは思わなかったらしく、エタノール燃料はその後すみに追いやられてしまった。だれど1970年代の石油危機の後、原料から自分たちで生産でき再生可能なエタノールが再び燃料として見直され、環境問題への取り組みが広まるにつれまたまたエタノールが燃料として見直されて来ている。


ヘンリー・フォード氏
アメリカではすでに、全国で販売されているガソリンの12%にエタノールが加えられている。環境と健康への害を減らしエンジンのパフォーマンスを向上するためにエタノールが加えられたガソリンは量にして年間150億ガロン(約567億リットル)使われている。多くはエタノールが10%だけ加えられた燃料だけれども、中にはエタノールが85%や95%含まれた燃料も使われ始めている。

早くからエタノール燃料を使い続けてきたブラジルは、年間40億ガロン(約151億リットル)のエタノールを国内で生産し、ブラジルで給油されるガソリンには全て少なくとも20数%のエタノールが加えられている。エタノール燃料100%で稼働する車もたくさん。他にも南アフリカやその他の国でエタノール燃料は使われている。

ダイムラークライスラーやフォード、GMなどの主だった自動車メーカーはエタノール燃料を推奨し、多くの会社がエタノール混合燃料を保証でカバーしているほど。

1980年以降、走行距離にして2兆マイル(約3兆2186億キロメートル)を越える距離がエタノール混合燃料で走行されてきた。

クリントン大統領 バイオエナジーの目標樹立
「グリックマン農務長官は大統領指令を受け、2001年度に研究・分析・普及などのための予算を計上すること、バイオ製品の政府調達のためのガイドラインを作成することおよび農務省の公用車のために2万ガロン(約8万リットル)のバイオディーゼルを購入することを明らかにしている。
 バイオ製品・バイオエナジーについては、とうもろこしから製造されたエタノールをガソリンに10%程度混合して自動車に用いることが普及しつつあるほか、さとうきびのバガスからエタノールを生産すること(ルイジアナ州)、とうもろこしを分解してポリマーを生産すること(ネブラスカ州)、また、スィッチグラス(きび属の植物)や柳などを石炭とともに燃やすことによる発電(アイオワ州、ニューヨーク州)などの実用化が進められている。」
クリントン大統領のバイオエナジー目標樹立について報告した農林水産省海外農業情報(日本語)。
http://www.maff.go.jp/soshiki/keizai/kokusai/kikaku/
19990826chicago14a.htm


大統領のこの方針に基づき、グリックマン農務長官は2000年3月21日に行われた記者会見において「エタノールの年間製造量は1981年の1億ガロンから1999年には15億ガロンまで増加した。エタノール産業は今後さらに成長するだろう」と、アメリカの運輸分野におけるエタノール燃料の使用が急増することを確信。長官は今後の生産向上のためエタノールやバイオ燃料に対する奨励金を2000年には1億ドル、2001年と2002年には1.5億ドル出すよう指示した。
http://www.planetark.org/dailynewsstory.cfm?newsid=6056

エタノールってなに?

エタノールとは、澱粉や炭水化物などの糖類を発酵させて作るアルコールのこと。原料にはトウモロコシ、芋類、小麦、サトウキビ、果物や野菜の残渣などが使われている。

最近ではセルロースを糖分に分解する酵素や生産技術が開発されているため、農業廃棄物や藁、葉、刈り取った芝生、おが屑や古新聞など、ありとあらゆる繊維質からエタノールを作ることができるようになっている。

エタノール燃料の特徴

エタノール燃料で走った車の排ガスは、ガソリンで走ったときよりずっと健康と環境への害が少ない。

  • 植物が原料の再生可能なエネルギー
  • 化石燃料ではなく、製造時や燃焼によって地球温暖化を促進しない
  • 有害な燃料添加物の代わりに低コストできれいにオクタン価を高める
  • エタノール混合燃料は車を改造する必要なしにガソリンエンジン車を走らせることができる
  • エタノールは自然界で容易に分解され、たとえしみ出しても地下水や環境を汚さない
  • エタノール燃料は排ガス中の有害物質を大幅に減らす
  • エタノールは酸素分を多く含むため、燃焼時の一酸化炭素の排出を大幅に減らす。米国環境保護局によるとその減少率は25〜30%と他の酸素添加物よりずっと効果的。
  • エタノール混合燃料はオゾン層を破壊する炭化水素の排出を大幅に減らす
  • エタノールの割合が高い混合燃料は窒素酸化物の排出を最高20%減少する
  • 植物が原料のエタノール燃料は、ライフサイクル全体において二酸化炭素の排出量を最高100%減らすことができる。
  • エタノールの割合が高い混合燃料は活性有機化合物(Volatile Organic Compounds: VOCs)の排出を最高30%減少できる(VOCsは地上レベルでオゾンを形成する主要因)
  • オクタン価上昇剤としてエタノールを使うことにより、発ガン物質であるベンゼンやブタジエンの排出を半分以上減らすことができる。
  • 二酸化硫黄や浮遊粒子状物質の排出を大幅に減少する。

手づくり企画のエタノール燃料

バイオディーゼル燃料を台所で手作りできるのと同じように、大企業じゃなくても燃料用エタノールを作ることはできる。実際、エタノールを自分で作り、ガソリンよりずっとクリーンな自家製燃料で愛車を走らせている人たちはたくさんいる。

エタノール燃料のほうが原料を上手く発酵させたり蒸留したりするため、バイオディーゼル燃料作りよりちょっと高度なテクニックと機材が必要になる。それでも蒸留機から自分で作ることも充分可能だし、必要な情報やアドバイスはインターネット上にもたくさん掲載されている。

「手づくり企画」のエタノール燃料情報集オンライン図書館にも、貴重な資料を掲載している。

私たちが主催している「バイオ燃料メーリングリスト」では、お手製の蒸留機を組み立てている人から専門家まで、世界中のベテランからアドバイスをもらったり情報交換したりできる。メーリングリストへの参加申し込みはこちらから

エタノールの効用

エタノールはオクタン価が高いため、ガソリン燃料のオクタン価を鉛などの有害添加物よりきれいに安全に高めることができる。

燃料が燃焼するスピードが速すぎると、エンジンは「ノッキング」を起こし、パフォーマンスを低めてしまう。これを防ぐためにアンチノック剤が加えられ、ゆっくり発火する燃料ほど高いオクタン価で級表示されている。

エタノールをガソリンに加えると、このオクタン価を3ポイント押し上げ、燃料の質を高めることができる。

他にも、エタノールをガソリンに加えると燃料中に酸素も加えるため、エンジン内で燃料が完全燃焼し、一酸化炭素などの有害物質の排出を減らす効果もある。

エタノールやエタノールから作られたETBE酸化剤は、石油から作られた有害なMTBE酸化剤より環境への害がずっと少ない酸化剤として注目されている。

注意! エタノールをガソリン燃料に混ぜる場合は、水分を含まない無水エタノールでなければダメです。お酒をそのままガソリン燃料に混ぜないように!

地域を活性させる燃料

エタノール燃料を作るためには、外国まで油田を掘りに行く膨大な資本も大がかりな機材や精製工場も必要ない。実際、世界中でたくさんの人たちが裏庭や台所でエタノールを作っている。

エタノール燃料の生産はその地域の人たちに仕事を生み出し、その地域の経済を活性化する。地元の人たちが地域内で原料を栽培したり集めたりし、それから地元の人たちが燃料を生産する。その燃料を地域内の人に販売すれば、お金と投資を地域内に引き留め、その地域経済を活性化することができる。だからこそ、アメリカやカナダでは農業地帯の州政府がエタノール燃料産業の導入を後押ししている。

アメリカのミネソタ州で農民たちが所有しているエタノール製造所では、毎日11,751ブッシェルの穀類から33,990ガロン(128,666リットルフエタノールを生産し、副産物として95トンの高蛋白質家畜飼料を生産している。原料の生産から消費まで、お金と雇用は地域内で循環し、地域の活性化に貢献している。r嘯フエタノールを生産し、副産物として95トンの高蛋白質家畜飼料を生産している。原料の生産から消費まで、お金と雇用は地域内で循環し、地域の活性化に貢献している。

もし1エーカーほどトウモロコシを栽培できる土地があれば、燃費が17.5マイル/ガロンのガス大食いランドローバーですら5,000マイル(8,046km)走らせることができる量の燃料を作ることができる。と同時に鶏肉と卵に困らないだけの餌も確保できる。

もしサトウキビの方が栽培しやすい地域ならば、トウモロコシの3倍の15,000マイル分の燃料を作ることができる。果物の木をいくらか植えればなおさらグッド。有機物の残りかすは、家畜や人間様の残りかす(まあ、その、排泄物のこと)と一緒にバイオガス発酵させて料理や火力のためのメタンガスを作るのに利用できるかも。そのメタンガスはエタノールの蒸留にも使える。

30種類の作物からのアルコールの生産量を平均すると、作物1トンから生産できるアルコールの平均は99.5%。1エーカーの畑から生産できるアルコールの平均値は99.5%と非常に高い。

エネルギー効率性

エタノール燃料は原料生産から燃焼出力までを含め、全体的にエネルギー効率性に優れている。最良の農業技術と燃料製造技術を使えば「原料のトウモロコシを栽培しエタノール燃料を生産するために必要なエネルギー量の2倍以上のエネルギーを生み出すことができる」と、アメリカの「Institute for Local Self-Reliance(地域社会自立のための研究所)」は言っている。

アメリカ農務省は、1BTU (エネルギーの単位:British Thermal Unit) のエネルギーを出力するガソリンを製造するために必要な量のエネルギーを使えば、8BTUのエネルギーを出力するエタノール燃料を生産することができると言っている。

非営利団体の「American Coalition For Ethanol(エタノールのためのアメリカ連合)」によると、エタノールの生産行程はエネルギー的に非常に効率よい。ガソリンのエネルギー生産性は85%。つまり発生するエネルギーの量よりその燃料を作るために消費するエネルギーの量の方が大きい。一方、エタノール燃料の場合は125%。燃料を作るために必要なエネルギー量より大きなエネルギー量を発揮することができる。

参照:エタノール燃料の生産はエネルギーの無駄遣い?


手づくり企画の「バイオ燃料メーリングリスト(biofueljp)」

日本語のメーリングリストを始めました。
英語で2000年から開設されていたジャーニー・トゥ・フォーエバーの「バイオ燃料メーリングリスト」および「バイオ燃料ビジネスメーリングリスト」では、世界中から参加した2,000人以上の草の根バイオディーゼラーや専門家、学識者、企業家たちが、誰もがどこでも特別な機械がなくてもバイオ燃料を手づくりできる方法を一緒に開発してきました。日本でも草の根バイオ燃料を広めるために、日本語で情報交換や燃料づくりの協力ができるディスカッションの場を設置しました。ぜひご参加ください。
リストURL:http://www.egroups.co.jp/group/biofueljp

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