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バイオ燃料

バイオディーゼル燃料

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アレックスの「2段階 アルカリ-アルカリ方式」
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バイオディーゼル燃料の冬支度


雪に埋もれたタウンエース。一晩凍えた後でも手づくりバイオディーゼル燃料100%でスムーズにエンジン始動した。


廃食用油からいつもどおり手づくりしたバイオディーゼル燃料。右のペットボトルは洗い終わった直後に一晩外においておいた物。翌朝、雪に埋もれたボトルを探し出すのが一苦労だった。それでも手づくりバイオ燃料は少し曇っただけで液体のまま。もし洗った後に乾燥させて水分をとばしていたら、雪の降る夜に野宿しても透き通ったままだったかも。
石油原料の軽油でもスキー場に行ったら現地で給油するようにといわれるように、ガソリンに比べて軽油は寒さに弱い。バイオディーゼル燃料も寒さは苦手。軽油と同じように、バイオディーゼル燃料も寒くなると細かいワックスの結晶ができて曇ってくる。これが燃料フィルターを詰まらせることに。もっと寒くなるとバイオディーゼル燃料はドロドロのゼリー状になり、流れなくなってしまう。

同じ寒がりでも、石油原料の軽油よりバイオディーゼル燃料の方が寒さに弱い。冬用の軽油と比べるとなおさらだ。

じゃあ、冬はバイオ運転を諦める? それも悲しい。それなりの対策をとれば、寒くなってもバイオディーゼル燃料で快適運転をすることは充分可能なのだから。

油の種類にもよるけれど、新の植物油から作ったバイオディーゼル燃料の方が廃食用油から作ったバイオディーゼル燃料より流動点が低いことが多い(つまりもっと寒くなるまで固まり始めない)。とはいうものの、原料の油と作り方によって廃食用油から作ったバイオディーゼル燃料でも零下前後までならそのまま使える。私たちが手づくりしたバイオディーゼル燃料は零下5度までそのまま100%で使うことができた。

それより寒くなる場合、一番手っ取り早い(でも一番妥協しなきゃいけない)方法は、せっかく作った綺麗なバイオディーゼル燃料に冬仕様の軽油を混ぜること。割合としてはバイオディーゼル燃料の3割くらいの軽油を混ぜる人が多い。

添加剤を使う

次に手軽な方法でより好ましいのは流動点を下げる適切な添加剤を使うこと。軽油用にも流動点低下剤(つまり固まり始める温度を下げる添加剤)が数多く市販されている。でも、軽油用の添加剤はバイオディーゼル燃料には効果が薄い。

バイオディーゼル燃料にはバイオディーゼル燃料むけに開発された流動点低下剤を使うべき。今のところ、世界で3社がこれを販売している。

http://www.biofuelsystems.com/uk2shop-2.htm
Wintron XC30 -- Biofuel Systems Limited

http://www.powerservice.com/arcticexpress_biodiesel_antigel.asp
Arctic Express Biodiesel Antigel -- Power Service Products

http://www.lubrizol.com/EnvironmentallyCompatibleFluids/lz7671.asp
Lubrizol -- Pour Point Depressant for Vegetable Oils and Biodiesel

これはBiofuel Systems社のPaul O'Brien氏から私信で聞いた話。「Wintron XC30はバイオディーゼル燃料用に特別に開発された添加剤だ。これはEVAベースではない。EVA(ethylene vinyl acetate copolymers エチレン-酢酸ビニール共重合体)とは軽油用の流動点低下剤に一般的に使われている化合物の種類。軽油用の添加剤が『バイオディーゼル燃料にも使用可』と書かれて販売されている製品も見かけるが、使えることは使えてわずかばかり流動点を下げるけれど、あまり良くはない。Wintronはバイオディーゼル燃料の流動点を効果的に引き下げることができる。まだ牛脂肪やパーム油など冬仕様にできないものもある(飽和脂肪酸の油脂。粘性や流動点を変えるには脂肪酸の二重構造が必要なため)。しかしWintronを使えば、よっぽどの極寒地でない限り、いろんなヒーター類を使わなくてもバイオ燃料が可能になる」

昨年の冬、私たちはWintron X30を使ってみた。たしかに効果覿面(下の写真を参照)。Arctic Express社の製品についてはアメリカのバイオディーゼラーたちが試してみて、良かったとの知らせを聞いている。Lubrizol社の製品については使ってみたという具体的な話は聞いてないけれど、定評ある会社なのでバイオディーゼル燃料の添加剤も効果あるだろうと思う。

これらの流動点低下剤は少量とはいえトルエンなどの有毒な化合物を含んでいるため、取り扱いには注意すること。使った後は必ず手を洗うこと。


零下10度の冷凍庫から取り出したばかりのサンプル2本。左のビンは何も入れなかったバイオディーゼル燃料。みごとに固まって横に倒しても流れてこない。右はWintron X30を0.5%加えた物。少し曇っているとはいえ、まだパシャパシャ流れる液体でビンの蓋からしみ出ているほど。

冬仕様のバイオディーゼル燃料

廃油から燃料を作ったバイオディーゼラーたちは、摂氏4〜5度くらいから燃料が固まり始めることがあると言っている。これは廃油に混じった肉などの飽和脂肪酸が、不飽和脂肪酸である植物油よりも高い温度で結晶となり固体となり始めるから。これが燃料フィルターとかに詰まってくる。豚カツなどの肉を揚げた廃油やパーム油が混ざった油は飽和脂肪酸が多いことになる

廃食油から寒さに強いバイオディーゼル燃料をつくる工夫もいくつかある。一つには、原料の廃油をまず暖め、それを零度くらいにまで冷やす。こうすると廃油に含まれていた飽和脂肪酸が固まって底に沈み始めるので、上澄みの油から冬用のバイオディーゼル燃料を作り、底に沈んだドロっとした油は夏のバイオ燃料作りにおいておく。

でも、こうやって作った冬仕様のバイオディーゼル燃料も、零下5度より寒くなるとドロドロしてくる。

他にも工夫はたくさん

まず、車のオイルをチェックして冬用のエンジンオイルを使っていることを確認する。

寒さのためにディーゼル・エンジンが稼働しない場合の手早い処方箋はインジェクターや燃料ポンプ、燃料フィルターなどにお湯をかけること(ただし発電機などの電気系統にはかからないように注意!) 普通これで燃料系統に詰まった燃料を溶かしてくれる。エンジンが稼働したら少なくとも2〜3分はアイドリングし、走り出してもエンジンが充分暖まるまでは少ない回転数で走ること。

モーターを回す前にグロープラグを2回以上付けるのも効果ある。グロープラグの警告灯(もしあれば)がすぐ消えても、イグニッションをたっぷり1分間はオンにしておく。

それからグロープラグは4本あるなら4本全部がカンペキに機能していることも点検すること。暖かい時期にはグロープラグが調子悪くても気が付かないことが多い。そのまま冬になるとおかしいと気が付くけど、不調の原因をバイオディーゼル燃料が固まったせいだと思いがち。車屋さんやディーラーでグロープラグを調べてもらっておこう。

もしくは解体をしなくても、自分でグロープラグをチェックすることもできる。Neoteric Biofuels (http://www.biofuels.ca)社のCraig Reece氏による裏技はこちら。

「グロープラグを機能しているかどうかを点検するために、わざわざエンジンから引っ張り出す必要はない。まずテスト用ライトか電圧計(オームに設定)で12Vであることをチェックする。 ただし、グロープラグのコントローラーが電気を遮断するまでしか12Vというのは計量できない。ほとんどの車やトラックでは1分間あるかないかという短い時間。なのでエンジンルームを開け、車体の安定した所にテスト用ライトのグランドを取り、もしくは電圧計を見やすいところに設置して、それからエンジンのキーを回し、うさぎのように大急ぎで12Vとれたかどうかを見に行くこと。グロープラグの抵抗を1つずつ調べていく。もし、どのグロープラグも12Vでない場合は、おそらくグロープラグのコントローラーの方に問題があることが多い。

それぞれのグロープラグを取り外さないまま点検するには、それぞれのプラグに繋がっている電線を外す。車によっては接続がそのままスッととれる小さなクリップ式になっているものもある。メルセデスベンツやVW 1.6シリーズは小さな六角で止めてあるのでこれを外さないといけない。この電線を外した状態で、電圧計のグランドをエンジンブロックかプラグの付け根に置き、赤い線(プラス極)の方を外した電線が繋がっていたプラグの先端に置いて抵抗を調べる。いくらかの抵抗があればOK。抵抗の大きさはエンジンによって異なるけれど、電圧計の針が無限大に振れた場合はそのプラグに支障がある。

機能していないグロープラグを取り替える。できれば全部のグロープラグを取り替えた方が確実。新しいグロープラグを入手したときは、まず電圧計で調べてみる。そうすると使い始めてからも良いグロープラグとはどのような数値が出るかをしることができるから。」

バッテリーも寒くなるにつれパワーが弱まってしまう。パワーが弱いと言うことは、エンジンを起動するまでに時間がかかり、エンジンの回転が始まる前に電池が力つきてしまうことも。寒い季節はとくにバッテリーの注意深いメンテが必要だ。電極部分をきれいに掃除し、常に一杯まで充電されている状態にすること。そもそもディーゼル車にはちゃんとした強力なバッテリーが備え付けられていることを確認する。もし零下10度を下回る地域では、夜に充電器を使った方がよい。電池用の毛布も手頃な値段(30米ドルほど)で効果的だ。これは家のコンセントにつなぎ、電気の力でバッテリーを暖め、100%の力を発揮できるようにするもの。

英語のバイオ燃料MLへ投稿されたアドバイス(名前がなかったけど、ありがとう)。「ブースターコードで他の車と繋いでエンジン始動しなくちゃいけないときは、必ずプラス(+)電極を先に繋ぐこと。それからマイナス(−)電極を生きてる車のバッテリーから遠いところでグランドをとり、最後に死んだ車のバッテリーから一番遠いところに繋ぐこと」

多くのディーゼル車にはブロックヒーターが装着されているので、愛車にも搭載されているか確認してみよう。ブロックヒーターが装着されている場合には、エンジンの前方から電気のプラグが延びているので、これを家のコンセントに差し込む。ブロックヒーターはエンジンブロックやクーラント液などを暖めるが、燃料タンクまでは届いていない。ブロックヒーターはとても役に立つ。もし自分の車に装着されていなかったら、どうやったら新しく設置できるか調べて見るのも一案。

クーラントか加熱ホースにつなぐタンク型のエンジン・ヒーターも便利なもの。JC Whitney社の「Zerostart」シリーズは4気筒エンジンを2〜3時間で暖める750ワットから、ディーゼル車や大型V8車用の2,000ワットまで、30米ドルから販売している。http://www.jcwhitney.com/オイルパンを暖めるヒーターは、1時間もかからないうちにエンジンオイルを暖めてくれる。一番値段がお手頃なのは、磁石でオイルパンにくっつけるタイプの物。ディップスティック型のエンジン・オイル・ヒーターはいつものオイル・ディップスティックの代わりに差し込むことができ、形が柔軟に変わるため差し込み口からの穴がまっすぐでも曲がっていてもフィットすることができる。お値段は20米ドルかそれ以下のものもある。これらのヒーターは家のコンセントから電源をとっている。

エンジンを暖めるか、クーラントやオイルを暖めるか、どんな形のヒーターであっても、嬉しい知らせはエンジンを暖めることによって、排ガスの害を減らすことができること。ディーゼル車による排ガス汚染の大部分は冷たいエンジンを稼働し始めたときに排出される。前もってエンジンを暖めると、それだけ綺麗に燃焼された排ガスが出るので、大気汚染を抑えることにもなる。

燃料を暖める

まずは12Vのバッテリーか家の電源から電気で燃料フィルタを温める過熱式燃料フィルタ。これに加えて内部に設置する燃料ヒーターもある。こちらにインライン・燃料ヒーターのDiesel-ThermVEG-Thermの詳細が紹介されている。燃料ヒーター、フィルタなど.

燃料タンクの中から燃料を温めるには、バッテリーもしくは家の電源に繋いで使う12Vの燃料タンク加熱パッドがある。お値段は100ドルほど。

バッテリーに過剰な負荷をかけないために、クーラントの熱で燃料を暖める方法もある。たとえばHot STKなどは「インタンク型もしくはスタンドパイプ型のクーラント由来の燃料ヒーターは、暖められた燃料を燃料タンクから直接供給し、低温時でもすみやかにエンジンを起動します」とのこと。

文字通りに受け止めるには疑問が残る。燃料タンクを暖めるクーラントを暖めるためには、エンジンを稼働しなくちゃいけない。そのエンジンを動かすための燃料はクーラントが暖めるの? 鶏が先か、卵が先か? どうもブロックヒーターかクーラントヒーターが装着されていることを前提とした製品のようだけど、宣伝文句にはその辺が曖昧になっている。お値段は200米ドルほど。カナダのNeoteric Biofuels社より。http://www.biofuels.ca


Espar's Hydronic 10 Coolant Heater
燃料起動のクーラント・ヒーターはお値段も張るけど、その価値ある優れもの。主な製造会社にはEberspaher/Espar社やWebasto社などがある。ただし、これらの製品は残念ながらバイオディーゼル燃料ではうまく作動しないかもしれない。とくにヒーターが一番必要とされる寒いときには。その場合は別に小さな燃料タンクを設置して軽油でヒーターを稼働することができると思う。このヒーターは1時間に1カップくらいの燃料しか使わないし、すばやくクーラントを暖めながら車の中も暖めてくれる。

Espar Water Heater Systems
http://www.espar.com/htm/Specs/water/wterheat.htm

Eberspaher pre-heaters
http://www.eberspaecher.com/en/heiz/einsa/einsa.htm

Webasto Thermosystems
http://www.webasto-thermo.com/

ここにあげたヒーターのどれか1つと、加えて燃料タンクヒーター(12Vかクーラント型かどちらでも)と、インライン燃料ヒーター(Diesel-ThermかVEG-Therm)があれば、どんなに極寒地域でも、つなげられる電源がなくても、バイオ燃料で車を稼働して快適ドライブを始めることができると思う。

バイオディーゼル燃料を使うときの確認事項に戻る。


手づくり企画の「バイオ燃料メーリングリスト(biofueljp)」

英語で2000年から開設されていたジャーニー・トゥ・フォーエバーの「バイオ燃料メーリングリスト」および「バイオ燃料ビジネスメーリングリスト」では、世界中から参加した3,000人以上の草の根バイオディーゼラーや専門家、学識者、企業家たちが、誰もがどこでも特別な機械がなくてもバイオ燃料を手づくりできる方法を一緒に開発してきました。日本でも草の根バイオ燃料を広めるために、日本語で情報交換や燃料づくりの協力ができるディスカッションの場を設置しました。ぜひご参加ください。
リストURL:http://groups.yahoo.co.jp/group/biofueljp/

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