"Nutrition and Physical Degeneration" by Weston A. Price, DDS, 1939, 50th anniversary edition 1989, Keats, ISBN 0-87983-502-8
日本語訳『食生活と身体の退化 未開人の食事と近代食・その影響の比較研究』
W.A. プライス著、片山恒夫訳。豊歯会刊行部。1978年。
健康な身体と精神を築くためには何が必要か。W.A.プライス博士はそれを明確に示している。1930年代初頭、近代人に広まる虫歯と身体の退化に心を痛めた博士と夫人はアフリカから南米、オーストラリア、ポリネシア、欧州、北部カナダの奥地まで、隔離された未開人社会における食習慣と健康状況を調査しながら世界中を旅して回った。当時は近代文明の影響を受けない社会がまだ存在していた。
プライス博士は「部族の伝統に従って生活し、白人の影響を受けていない」人々を探し求めて、世界各地の辺境の地を訪れている。
人種や民族、食習慣、気候に関係なく、どこに行ってもそれぞれの伝統的な食生活を守っていた人々は「すばらしく健康」だった。物理的に身体が健康であり、虫歯も関節炎も結核も退化性疾患もないばかりでなく、人々は朗らかでたくましく、幸せだった。
W. A. プライス博士
ところが同じ部族や家族でも、港や都市に出て「白人の店」から入手した「貿易食(加工食品や近代農法によって生産された作物)」を食べていた人たちの身体はボロボロに退化していた。
近代的な食生活を始めるとすぐ後に生まれた第一世代においてさえ顔の形が変わり健康と免疫力を失っていることをプライス博士は目撃している。
プライス博士はすぐれた科学者であり慎重な調査員であったため、数千枚の写真と膨大な量の情報を収集している。これらのデータは議論の余地を残していない。私たちは皆、近代食によって身体が退化してしまった犠牲者だ。しかし幸い、博士は損なわれた健康を取り戻すにはどうしたらよいかも教えてくれている。
プライス博士の著書『食生活と身体の退化』は、興味深くユーモアあふれる旅行記でありながら、食事と健康の仕組みを根本から理解するための必読書だ。日本では1978年に片山恒夫先生による邦訳が出版されている。プライス博士は「健康のチャールズ・ダーウィン」といえるだろう。日本語訳『食生活と身体の退化 未開人の食事と近代食・その影響の比較研究』W.A. プライス著、片山恒夫訳。豊歯会刊行部。1978年。
購入先:豊歯会刊行部 大阪府豊中市岡町北3-1-20 Tel&Fax 06-6852-0446
日本語訳の一部をこちらに紹介しています。
スイス・アルプス山岳地帯のレッシェンタール渓谷でじゃがいも畑を用意している様子(1987年キース・アディソン撮影)。プライス博士は1931年にこの渓谷の隔離された社会を訪れ、医者も歯医者もいらない健康そのものの山人たちのことを記録している
兵庫県歯科医師会による「食物と健康」。3ページに渡りムシ歯の原因から食生活の改善の方法まで『食生活と身体の退化』の要点を写真と一覧表も交えて紹介している(日本語)。
http://www.hda.or.jp/okutikenkou/hearth/1-1kenko.htm
『食生活と身体の退化』を読んで人生観が変えられた人は少なくない。スティーブ・ソロモン氏もその一人。「土と健康図書館」にソロモン氏による書評と、原文の全テキストをオンライン掲載している。
http://www.soilandhealth.org/
プライス博士の業績やその栄養学的意義をより詳しく知りたい人はサリー・ファロン氏の「W. A. プライス協会」がおすすめ。
http://www.westonaprice.org/
サリー・ファロン氏による『食生活と身体の退化』の書評2編。写真と表付き。
http://www.westonaprice.org/nutrition_greats/price.html
W. A. プライスとその業績
http://www.westonaprice.org/book_reviews/nutrition_physical.html
『食生活と身体の退化』の原文(英語版)はamazon.com、もしくは「プライス・ポッテンジャー栄養基金」から購入できる。
http://www.price-pottenger.org/
バターや肝油に含まれるビタミンおよび賦活剤の重要性についてプライス博士が記した文章。季節によってバターのビタミン含有量が変わる様子や、高ビタミンのバター・肝油を食事に加えた結果の違いを紹介している。1932年
http://www.westonaprice.org/archive/archive_weston.html
「食事における酸とアルカリのバランス:南海諸島や他の未開種族たちが虫歯にならない理由」プライス博士著。
"Acid-Base Balance of Diets Which Produce Immunity to Dental Caries Among the South Sea Islanders and Other Primite Races" by Weston A. Price:
http://www.price-pottenger.org/Articles/Acid_base_bal.htm
プライス博士が姪と甥たちへの手紙としてわかりやすく書いた健康的な食事のガイダンス
http://www.price-pottenger.org/Articles/PriceLetter.htm
脂肪に関する事実---動物性脂肪や飽和脂肪を問題視する誤った健康食論を正した一冊。その概要がオンラインに掲載されている。
"The Skinny on Fats" "Nourishing Traditions: The Cookbook that Challenges Politically Correct Nutrition and the Diet Dictocrats", by Sally Fallon with Mary G. Enig, PhD., 2nd Edition, 1999, New Trends Publishing, Inc., online at the Weston A. Price Foundation:
http://www.westonaprice.org/know_your_fats/skinny.html
ある読者の感想:
「このメーリングリストで何度か紹介されていた『Nourishing Traditions』を読んでみたら、目から鱗が落とされて唖然としたよ。私は栄養士としての訓練を受け栄養関係の仕事をしていたけれども、今まで脂肪やコレステロールについて思いこんでいたことが全部逆転させられた。この本を読んだのが退職後で良かったよ。そうでなければ一般的な健康論を唱え続ける上司や会社と対立しなきゃいけないところだった」Organic Gardening Discussion Listより。2001年4月8日。
バターについて:Trauger Groh氏著
"The Case for Butter" by Trauger Groh:
http://www.price-pottenger.org/Articles/Case_for_butter.html
「ジャーニー・トゥ・フォーエバーの小さな農場図書館」には他にも食と栄養に関する文献を掲載しています。
1939年3月22日にイギリス・チェシャー地方医学・保険医委員会が発表した『医学聖典』
The Saccharine Disease: Conditions caused by the Taking of Refined Carbohydrates, such as Sugar and White Flour by T. L. Cleave, John Wright, 1974.
(糖質病:砂糖や精白小麦粉などの精製炭水化物を多食することによって引き起こされる症状 T. L. クリーブ、John Wright社、1974年)
ロバート・マキャリソンによる「栄養と国民の健康」は土と健康図書館に全文オンライン掲載。
http://www.soilandhealth.org/
"The Wheel of Health: A Study of a Very Healthy People" by G.T. Wrench, Daniel, 1938, reprinted 1960, 1990.
(健康の輪 G.T. レンチ著、Daniel社、1938年)
地域の自立 | Rural development
都市農園 | 有機菜園のススメ | 土をつくる | 小さな農場 | バイオ燃料 | 太陽熱コンロ
森と土と水と | 世界の種子 | Appropriate technology | Project vehicles
日本語トップ | ホームページ(英語) | メディア掲載とコメント集 | 手づくり企画の紹介
プロジェクト | インターネット | 教育企画 | サイトマップ | メールを出す
教育・啓蒙を目的とし(商業活動を除く)、出典事項を明記した部分的コピーやリンクはご自由にどうぞ。ただし第三者による情報の独占を防ぐため、別途明記されていない限りこのサイト上のオリジナル素材の著作権は下の著者が所有します。サイト上の情報は各個人の自己責任のもと活用して下さい。
(c) Keith Addison and Midori Hiraga
手づくり企画「ジャーニー・トゥ・フォーエバー」<http://journeytoforever.org/jp/>
ジャーニー・トゥ・フォーエバーを応援してください!
今後ともプロジェクトを進めていくためにご支援いただけましたら幸いです。ありがとうございました。