都市菜園: 街が食糧を育て始めた 手づくり企画「ジャーニー・トゥ・フォーエバー」




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連絡先
手づくり企画「ジャーニー・トゥ・フォーエバー」
http://journeytoforever.org/jp/
〒622-0291京都府船井郡
丹波町郵便局 私書箱6号
キース・アディソン (英語)
平賀緑 (日本語&英語)
midori@journeytoforever.org

ジャーニー・トゥ・フォーエバーを応援してください!
今後ともプロジェクトを進めていくためにご支援いただけましたら幸いです。ありがとうございました。

食糧問題・食料問題のページ
〜100億人分の食糧をまかなえる世界で
なぜ8億の人が飢えるのか〜

都市菜園: 街が食糧を育て始めた

「家庭菜園の広がりが将来への鍵を握る。子供や大人が一人、スコップ片手に小さな畑を掘り返すところから違いが生まれてくる。」"Gardening For The Future Of The Earth", Seeds of Change, 2000

あまりに楽観的? でも世界的な動きを見ると、単なる夢でもないことがわかると思う。


ハイチの都市菜園 Urban Agriculture Research Network Latin America
http://www.idrc.ca/cfp/aguila.html
都市菜園は世界的規模で拡大している。1993年には世界中の農産物の15%が市街地で生産されたのに対し、2005年には33%まで増大すると推測されている。

貧しい人たちは農村より都会に集まり、途上国では貧困層の約半分が都市に住んでいる。1988年には貧しい人たちの三分の一しか都市に集まっていなかった。

街ではお金がなければ食べ物を買えない。そんなお金のないスラムの人たちが手に入る材料をやりくりして、子供たちに食べさせる野

ペルーの街農民 (AGUILA)
菜や市場で売る農作物や家畜を街中で育て始めた。スラムで家庭菜園を作ることは、貧しい人たちが飢えと貧困に立ち向かう大きな力になっている。

もちろん環境と公衆衛生にも大助かり。都市ゴミは都市人口の増加を上回る速さで膨れ上がっている。2025年までに街から出されるゴミの量は今の4倍になるといわれている。辺り構わず捨てられた生ゴミや下水、屎尿が不衛生な住環境を作り出し病原菌を広めてしまう。毎年、世界では400万人の子供たちを含む520万人が不衛生な下水やゴミ溜めから感染した病気で命を落としている。そのほとんどが街のスラムに住む人たちだ。

街の生ゴミや下水を上手に利用して畑を作ると、ゴミ溜め場に処理されないまま腐って病原菌を繁殖させる代わりに、生ゴミや糞尿は堆肥にして家から出る下水で野菜に水をやり豚や鶏を飼って育てれば、有機ゴミはきれいに衛生的にリサイクルされてそこに住む人たちは栄養たっぷりの有機野菜と心地よい環境を作ることができる。メキシコ市では市街地で豚がたくさん飼われていて、毎日4,000トンもの生ゴミを食べてくれているって知ってた?

都市菜園はスラムの女性たちの活動基盤にもなる。そしてお母さんたちが元気になるとみんなが元気になれる。コロンビアのサンタフェデボゴタ市では、お父さんより3倍も稼いでいるお母さんたちもいるそうだ。

ますます拡大する都市

都市は地表の2%の面積しか占めていないけれども、世界の資源の75%を消費している。まるでブラックホールのように地球そのものを飲み込んでしまいそうな勢いで都市が増大している。でも、少しずつ街に菜園が広がり、街が食糧を育て始めた。


ハイチの都市菜園 (AGUILA)
「もし厄介者のゴミを大切な食べ物に変えることができたらどうなると思う? 生ゴミと下水が食糧生産のための大切な資源になって、街の緑の景観が見るだけじゃなくて食べられる物だったら? 空き地が食糧生産と憩いの場になったら? 都市が生物の多様性を増加させる場になったら?」都市農業ネットワーク代表で『Urban Agriculture: Food, Jobs, and Sustainable Cities』の共著者でもあるジャック・スミット(Jac Smit)氏はこんな街の将来像を描いている。食糧を自給できる都市 -- 耕作地と水資源がますます少なくなっているとき、街に農業が広がるのは新しいパラダイムだとスミット氏は言う。

これは夢物語じゃない。アジアで、アフリカで、ラテンアメリカで、街に住む人たちが自分の食べ物を育て始めている。実際、市街地での食糧生産は都市人口の増加よりも速いスピードで増え続けている!

バンコック首都圏では、土地の60%が耕作され、住民の72%が部分的にでも食糧生産に関わっている。

モスクワ市では、食べ物を育てる家族の割合が1972年の20%から1992年には65%にまで増加した。

タンザニアのダルエルサラーム市でも食糧生産に携わる世帯が1970年の20%から1990年には65%以上に増加。


土地がなければ屋根の上にも - ハイチの都市菜園 (AGUILA)
アルゼンチンでは、市民農園への参加者が1990年の5万人から1994年には55万人に増え、推進団体は100から1,100団体になった。

ジンバブエのハラーレ市では、都市農業に使われる土地が1990年から1994年の間に倍増。

スラムの「無力」な人たちが、自分たちの力で自分たちの食べ物確保に立ち上がり始めた。その意味で自主的な草の根運動だけれども、アドバイスや支援も求められている。生ゴミを衛生的かつ効率的に堆肥化するにはちょっとした技術と知識が必要だし、高くて危険な化学製品を使わずに身近にタダで転がっている材料を使って野菜を育てるにもコツがある。土地も土もない所で野菜を育てる方法もいろいろ。市街地の規制や土地登録に反するからとか言って、せっかく作った畑を潰したりするお役所や政府の人たちに立ち向かうにも力添えが欲しい場合も多いからだ。

先進国の都市でも

先進国の都会でも都市菜園が広がりつつある。環境問題の改善策として始める人も多いけれど、一見華やかな都会生活の陰で食べ物が買えない人たちを助けるためにも、市民農園が役立っている。

カナダのCity Farmerの市民農園
都市農業ネットワークは「先進国と途上国の両方で増加している都市部の飢餓人口を食べさせるために」設立された。

都会の人間関係の潤滑油としても市民農園が役立っている。アメリカやヨーロッパで長年市民農園の活動が続けられる中で、ソーシャル・ワーカーや教育関係者、公衆衛生や栄養のため働いている人、犯罪取締りや青少年の犯罪問題に取り組んでいる人たちがうらやむような大きな効果を市民農園は示してきた。

「ちょっとスーツをジーンズに着替えて庭先を掘り返し野菜の種を植えることから、多くの市民が身の周りの環境問題や都市化された自分の考え方に気が付き始める」
--City Farmerの創立者が1979年国際科学教育シンポジウムにおいて先生たちに向けて行った講演から。

1994年、アメリカ合州国では30万世帯が市民農園の活動に参加し、その他の670万世帯が近くに市民農園があれば参加したいと言っている(National Gardening Association調べ)。


市民菜園から得るものは大きい - ブラジル (City Farmer)
「1999年には市民農園に関する1,631,694ファイルが私たちのホームページからダウンロードされた。前年に比べて43%増だ」カナダの都市農園推進団体City Farmer

ジャーニー・トゥ・フォーエバーも旅の先々で、家庭菜園や市民農園を推進する活動に加わって行きたいと思う。

「手づくり企画」の有機農の始め方コンテナ・ガーデン土をつくるページも参照。

オンライン資料集

カナダの市民農園団体「City Farmer」
活発な市民農園の活動から培われたノウハウを大量に掲載したホームページ。有機菜園の始め方からコンポストの作り方、ミミズ・コンポスト、コンポスト・トイレ、学校農園、屋根の上の菜園、食べ物たっぷりの公園などなど、カナダや先進国の街中でも途上国のスラム街でも役立つ情報が満載。
http://www.cityfarmer.org/
迷子になったときのための検索はこちら。
http://www.cityfarmer.org/htdig/search.html

The Cities Feeding People (CFP) Program Initiative, International Development Research Centre (IDRC), Ottawa, Canada
カナダを拠点に活動する「Cities Feeding People」は、発展途上国の大都市に住む貧しい人たちの食糧確保、所得確保、公衆衛生の向上、ゴミを循環させた生活環境の向上のために都市農業の導入を推進している。各地における都市農業の背景や活動の調査、都市農業に消極的な政府への働きかけ、他の都市農業推進団体とのネットワークなど、各種レポートを掲載。
http://www.idrc.ca/cfp/
親団体のIDRCのページでは都市農業に関する1万を越える資料の検索もできる。
http://search.idrc.ca/

『(都市が食糧を育てる:東アフリカでの都市農業調査)Cities Feeding People: An Examination of Urban Agriculture in East Africa』by A. Egziabher, D. Lee-Smith, D. Maxwell, P.A. Memon, L.J.A. Mouget, C.J. Sawio, 1994, IDRC, ISBN 0-88936-706-X, CA $25 ($15.00 in developing countries)
食糧の値段は高騰し、途上国都市部の貧しい人たちには手が届かない。1980年代終わりには、途上国の都市は半分以上の食糧を外部の資源に頼ってきた。都市菜園を作ればかなりの食糧をまかなえるとの意見も出たが、政府は無関心。東アフリカでの都市菜園を調査して書かれたこの本は、都市菜園が安全・衛生的で、市民に食べ物を供給する確実な方法だということを証明した。タンザニア、ウガンダ、ケニア、エチオピアでの実地調査報告を含む。政府を説得するときの動かぬ証拠として使える書物。
IDRCからのオンライン購入。
http://www.idrc.ca/cfp/books_e.html
ECHOからのオンライン購入。
http://echonet.org/shopsite_sc/store/html/CitiesFeedingPeople.html

『(都市農業:食糧、職、持続可能な都市)Urban Agriculture: Food, Jobs and Sustainable Cities』by Jac Smit, Annu Ratta and Joe Nasr, UNDP, Habitat II Series, 1996, ISBN 9211260477
アジア、アフリカ、南アメリカの20数カ国における都市農業の経験と実地調査報告が凝縮された一冊。都市農業は単なる農村生活の名残や貧困層のあがきか、それとも都市住民に食糧保障と安定した所得、そして住み心地良い生活環境を築く現代的経済活動か?この報告書は世界各都市における家畜を含む農活動の様々な形態を調査し、多くの写真やケーススタディを交えながら都市農業の現状と都市における食糧生産と所得拡大の可能性を示す。どの様な人たちがどのような所で何の作物を育てているのか、その益と問題点および解決策、行政からの障害とその対策、都市農業の歴史と現状など。国連開発計画のUrban Agriculture Initiative(都市農業推進部)委託によりまとめられた報告書。
詳細連絡先は:email 72144.3446@compuserve.comハ
Chapters.caからのオンライン購入。
http://www.chapters.ca/Affiliates/ItemPage.asp?
PRODUCTTYPE=1&AFFID=103667&ISBN=9211260477

City Farmerホームページに掲載された詳しい本紹介と前文
http://www.cityfarmer.org/smitbook90.html#smit
Scientific American掲載の「Urbaculture」紹介記事。1996年6月。
http://www.sciam.com/0696issue/0696scicit02.html

都市農業ネットワーク 年間活動報告
The Urban Agriculture Network(都市農業ネットワーク)は1993年に設立されたNGOで、現在3000人のメンバーが40ヶ国(主に途上国)で活動している。都市農業を推進するための情報・アドバイス、各地で活動するグループのネットワーキング、ワークショップの開催から行政への対策、ニュースレターの発行、調査の依頼など、慢性飢餓に立ち向かうための多岐に渡る活動が見られる年間活動報告書。同会への連絡はJac Smit 代表まで
1711 Lamont St., N.W., Washington, D.C. 20010, USA
phone 202/483-8130; fax 202/986-6732;
e-mail 72144.3446@compuserve.com
http://www.cityfarmer.org/TUAN.html

「(都市農業の将来:都市が食糧を自給できたら世界はどう変わるか)What Would the World be Like in the 21st Century if Cities Were Nutritionally Self-Reliant? The prospect for Urban Agriculture」by Jac Smit, President, Urban Agriculture Network, co-author of "Urban Agriculture: Food, Jobs, and Sustainable Cities"
1996年の国連人間居住委員会(ハビタット2)会議における報告書の抜粋。Urban Agriculture Network(都市農業ネットワーク)代表のJac Smit氏による、都市農業の現状と将来の可能性。(City Farmer掲載)
http://www.cityfarmer.org/21century98.html#21century

コンテナ農業 - メキシコ市スラムにおける有機農
メキシコでは1500万人が極貧状態に陥り、その多くが都市スラムに住む。7年前、あるNGOがスラムの人たちと一緒に裏庭で、ベランダで、屋根の上で、土地がない人は入れ物(コンテナ)の中で、いろんな野菜を育て始めた。化学肥料を買うお金もないから肥料は自分たちの排泄物を使って、でもその方が上手に育った。1995年に書かれた活動報告書。
http://gate.gtz.de/gate_mag/gate_95_3/texte/focus_7.html#noframes

メキシコ市における都市農業
メキシコ市で都市農業を行っている人たちは平均して一世帯3頭の豚と鶏26羽を育てている。中には家族で60頭もの豚を育てている人もいる。生ゴミやパン、トルティーヤ(トウモロコシの粉をこねて焼いたメキシコ料理のもち)のくず、内臓肉、市場の野菜や果物くずなど、毎日4000トンにもなる都市ゴミが家畜の餌となり、家畜の排泄物が野菜の肥料として使われている。City Farmer掲載の報告書。
http://www.cityfarmer.org/mexico.html#mexico

『(食糧自給都市に向かって:持続可能な都市食糧計画)For Hunger-proof Cities: Sustainable Urban Food Systems』edited by Mustafa Koc, Rod MacRae, Luc J.A. Mougeot, and Jennifer Welsh, 1999, IDRC, ISBN 0-88936-882-1
世界中で都市人口が膨張し、飢餓と栄養不足人口も増加している今日、食糧の安全保障について都市を中心にまとめられた始めての報告書。都市の貧困層への食糧供給の現状分析から改善策の提示、地域に根ざした都市農業の推進と都市・農村の協力、緊急時の食糧配給システムなど。都市部に広がる慢性飢餓と不平等の背景も解説。現場の農民、活動家、NGOスタッフ、学生、教授などから寄せられた報告書をまとめた一冊。
IDRCよりオンライン購入可能。
http://www.idrc.ca/books/882.html

『(街で食糧を育てる)Growing Food in Cities』 by Tara Garnett, 1996, National Food Alliance/SAFE Alliance, ISBN 1-889779-35-3
街で食糧を育てることの重要性を示す一冊。アジェンダ21、地域社会の活性化、健康や環境の改善、作物を売るためには、レジャーから教育など。
Sustainよりオンライン購入可能。
http://www.sustainweb.org/pubs3.htm

『(地域社会での食糧生産企画へのアドバイス)Making Links: A toolkit for local food projects』1999, Sustain, ISBN 1 900670 14 3
食糧と持続可能な農業のネットワーク「Sustain」のメンバーがまとめた都市農業を始めるための情報集。低所得層の人たちが良い食べ物を安価に確保するにはどうすればよいか、コミュニティー・ガーデンを成功させるためにはなど、実例とアドバイス。
Sustainよりオンライン購入可能。
http://www.sustainweb.org/pubs3.htm


Urban farming outside the ancient walls of Istanbul (Arid Lands Newsletter No. 42)
『(乾燥地帯での都市農業
Urban Agriculture in Drylands』 Arid Lands Newsletter No. 42, Fall/Winter 1997.
アメリカ・アリゾナ大学のArid Lands Information Center (乾燥地帯情報センター)が発行しているニュースレターArid Lands Newsletter(No. 42、1997年秋冬号)における、都市農業の特集。中近東での都市農業の現状と注意すべき宗教・社会事情の報告やアフリカでの都市農業の現状など、ホームページに全文無料掲載。
http://ag.arizona.edu/OALS/ALN/aln42/aln42toc.html

「(乾燥地域に適した多目的の都市植林)Urban trees in arid landscapes: Multipurpose urban forestry for local needs in developing countries」by Guido Kuchelmeister, in Arid Lands Newsletter No. 42, Fall/Winter 1997, Urban Agriculture in Drylands
途上国の街に植えられた木は、スラムの貧しい人たちに食べ物や料理に使う燃料、家畜の餌、家や道具を作る木材などを提供する。その他、公衆衛生の向上、くつろぎの場の提供、大気汚染や騒音の緩和、暑く乾燥した都市では日陰をつくり気温を下げるなどなど、種類を選んで地域の人たちと一緒に木を植えることにより、様々な面で人々の生活向上に貢献することを示した記事。Arid Lands Newsletterに全文掲載。
http://ag.arizona.edu/OALS/ALN/aln42/kuchelmeister.html

「(アフリカの都市農民を支持するとき)Time to help the city farmers of Africa」by Diana Lee Smith (1996), from "Greening the Cities", People and the Planet 5(2) (special Habitat II issue)
ケニアの首都ナイロビのスラムに住みながら農畜産で家族の生活を支えるWairumu Kinuthiaという老女の話。途上国の大都市で実際どのように食べ物が生産されているか、それがどのように貧しい人々、特に女性たちを支えているかを示した実例。都市農民たちの三分の一は家畜の糞尿を肥料とし、他の三分の一は堆肥を作り、病虫害に強く栄養価の高い在来種の野菜を育て、身近な資源をかき集めながら高い収穫を上げ生活を支えている。
http://carryon.oneworld.org/patp/vol6/leesmith.html

都市農業特集
アメリカのロデール研究所が発行しているニュースレター「International Ag-Sieve(Volume VI, 1993年11月1日号」に特集された都市農業の記事。ホームページにて全文掲載。
http://fadr.msu.ru/rodale/agsieve/invol6.html

「(都市農業が市民を養う)Urban Agriculture Feeds Cities」
都市農業がもたらす様々な恩恵にも関わらず、政府は無関心もしくは妨害することが多い。街中での農活動は景観を乱し、汚染や病害を引き起こすとの理由で市民の畑を潰したり、土地の行政区分割りや所有権などの問題で市民を追い払うこともしばしば。しかし、最近の調査は行政の言いがかりへの反論と対策を打ち出し、都市農業の利益、特に貧しい人たちへの短期長期的な利益の実証を明らかにしている。一例として、Save the ChildrenやUNICEFがウガンダのカンパラ市で市民農業が多くの貧困層を養っていると確証したことや、ケニヤでは6大都市の住民25%が都市農業なしでは生活できないことなどをあげている。ロデール研究所のニュースレターに掲載された記事。
http://fadr.msu.ru/rodale/agsieve/txt/vol6/1/art5.html

「(女性による食糧と収入確保のための都市農業)City Women Farm for Food and Cash」
ケニヤやペルー、ロシアなどの都市農業で活躍しているのは主に街の女性たち。リマ市のスラムでは、都市農民の80%は家庭の主婦だ。セネガルやブラジル、中国でも男性は主に換金作物を育てるが、家族が食べる農作物を育てているのは女性たち。しかし、女性には農作業のための援助や情報が届きにくく、社会的・行政的な障害に直面するのも圧倒的に彼女たちが多い。女性に焦点をあてた都市農業の推進がいかに効果的かを示すレポート。ロデール研究所のニュースレターに全文掲載。
http://fadr.msu.ru/rodale/agsieve/txt/vol6/2/art1.html

「(ゴミ捨て場から菜園へ:ニューヨークとワシントンDCの路上生活者たちが作った都市菜園)From Garbage to Gardens: City Gardens for the Homeless」
路上生活者が栄養価の高い食べ物を口にすることは少ない。そこでアメリカのロデール研究所は路上生活者受け入れセンターと協力し、1992年にニューヨーク、1993年にはワシントンDCにおいて、センターの収容者による都市菜園を始めた。路上生活者たちの栄養改善、自尊心の確立、職業訓練が目的。一年後、麻薬やアル中更正中の人たちの手により、かつてはゴミが散らかっていただけのマンハッタンの屋上にはハーブや野菜が茂る屋根の上の農園が作られ、ワシントンDCでは、国会議事堂が見える3500平方フットの土地に野菜や花やハーブが生い茂る有機農園が作られた。その経過と問題点、今後の課題を記したレポート。
http://fadr.msu.ru/rodale/agsieve/txt/vol6/1/art4.html

「(地面から離れた菜園)Above-Ground Gardens」 by Dr. Martin L. Price & Laura S. Meitzner, 1996, ECHO Technical Note (reprinted from Ch 17 of ECHOユs book Amaranth to Zai Holes, 1996), Educational Concerns for Hunger Organization (ECHO)
途上国で働くNGOたちも都市農園の功績を見逃してしまいがち。一見、畑を作る土地も土もないような所でも、工夫次第で多くのスラム住民が自分たちの食べ物を育てることができる。80年代から飢餓問題の解決に取り組んできたECHOのスタッフたちが現地での経験から確立した土地も土もない人たちが屋根の上で野菜を育てる方法、追い払われたときも一緒に持っていける移動可能なタイヤの畑の作り方、簡単な水耕栽培の作り方や注意点など。ECHOのホームページに全文掲載。
http://www.echonet.org/Technotes/AboveGround.html

『(栄養不足地域で働くための栄養知識と農の指導書)How to Grow a Balanced Diet』by A. Burgess, G. Maina, P. Harris, and S. Harris, 1998
地域の人たちの栄養問題の見極め方、不足栄養分を補うためにはどの作物や野菜が有効か、その作物を地域で育てるためにはどうすれば良いか、農業経験のない人にもわかりやすく解説された有機農の始め方など。一般的な40種の作物の育て方の詳細から保存の仕方も一覧してある。ECHOよりオンライン購入可能。
http://echonet.org/shopsite_sc/store/html/HowGrowBalancedDiet.html

『(裏庭農園で儲ける方法)Backyard Market Gardening: The Entrepreneur's Guide to Selling What You Grow』 by Andrew W. Lee, Good Earth, 1995, 0-964648-0-5
裏庭で野菜や果物、花、ハーブ、小さな家畜を育てて売るためのガイド。有機農の始め方から育てた作物の売り方、売りさばくときのコツや戦略など。ロデール研究所書籍部より。オンライン購入可能。
http://rodaleinstitute.org/bookstore/home.html

『(家庭で始める魚の養殖ガイド)Home Aquaculture: A Guide to Backyard Fish Farming』 by Steven D. Van Gorder and Douglas J. Strange, Revised 1992, Rodale Institute, ISBN 0-87857472-7-8
家庭で5ヶ月間に40キログラム相当の魚を育てるための方法。企画から準備、養殖、収穫、保存の仕方まで。ロデール研究所での5年間の研究の結果編み出された自分で食べる魚を育てるための簡単かつ効率的なシステムのガイド。身近な材料を使い有機物も循環させ余分なエネルギーは使わず、畑に加えて魚の養殖も手がけ、自分と家族のために安全で栄養たっぷりの食材を調えたい人のために。
ロデール研究所書籍部より。オンライン購入可能。
http://rodaleinstitute.org/bookstore/home.html

『(街からの収穫:ロンドンで食糧を自給するための可能性調査)City Harvest: The feasibility of growing more food in London』by Tara Garnett, 1999, Sustain, ISBN 1-9030-60-01-x
ロンドン市民は年間2,400,000トンの食糧を消費し、883,000トンの有機ゴミを排出している。イギリスの人口12%でしかないロンドン市民を養うためには、イギリス全国と同じ面積の耕土が必要。でも、賃貸菜園の1ヘクタール10.7トンの収穫率を基にした計算によると、ロンドン市は232,000トンの果物と野菜を生産できる可能性を持っている。これはロンドン市民が必要な食糧の18%を供給できる量だ。都市菜園により市民の健康、環境、地域社会、教育など様々な分野で貢献しながら、ロンドン市が食糧自給率を高めるための実行計画書。
Sustainよりオンライン購読可能。
http://www.sustainweb.org/pubs3.htm
City Farmer掲載の詳しい書評。
http://www.cityfarmer.org/uk.html#uk

『(地球の将来のためのガーデニング)Gardening For The Future Of The Earth』
パーマカルチャーのビル・モリソン、バイオインテンシブ農のジョン・ジーヴァン、アラン・ヨーク、アラン・カプラー、キャロル・デッペそして『わら一本の革命』の福岡正信まで、現代有機農の大家を集めた有機農の集大成。有機農の概念から土壌つくり、水管理、畑のデザイン、コンパニオン・プランツ、自家採種など。Seeds of Changeより出版、オンライン購入可能。
http://store.yahoo.com/seedsofchange/garforfut.html

『(メトロ・ファーム:小さな農地から大きな収穫をあげる方法)MetroFarm: The Guide to Growing a Big Profit on a Small Parcel of Land』 by Michael Olson, 1994, ISBN 0-963787-60-8
アメリカの国税調査によると、アメリカで最大の生産高をあげている農地はニューヨークのブロンクス区にあり、第二の農地はサンフランシスコ市にあるという。市街地のわずかな隙間で大きな収穫をあげるためのコツを、世界中の伝統農法から最新技術まで幅広く満載した一冊。初心者からベテランまで。
ECHOよりオンライン購入可能。
http://echonet.org/shopsite_sc/store/html/MetroFarm.html
メトロ・ファームのホームページからも。
http://www.metrofarm.com/book.htm

『(小世帯農園計画)Smallholding Plan』
イギリスのCountry Smallholding誌に掲載された家畜を含む家庭菜園の始め方。土地購入時の注意点から、家庭菜園、そして庭で育てる鶏、アヒル、ガチョウ、七面鳥、ウズラ、ウサギ、羊、山羊、牛、豚、ミツバチまで。場所と時間、手間とお金の効率的な使い方のアドバイス。
http://www3.mistral.co.uk/cgs/smallhol.htm

『(小さな家畜たち)Microlivestock: Little-Known Small Animals with a Promising Economic Future』1991, Board on Science and Technology
牛でも豚でも、体が小さな種類なら餌も場所も多くはいらない。あまり知られていない小型種の動物たち(牛、ヤギ、羊、豚、鳥類、リス類、鹿、ウサギなど)を紹介しながら、家庭で家畜を飼う方法を示す。Fertile Ground Booksより。
http://www.agaccess.com/cgi-bin/webc.cgi/~fg/st_prod.html?
p_prodid=NAC072&sid=24BCM@l


『(小さな養豚業)Small-Scale Pig Raising』 by Dirk van Loon, 1978
限られた土地で肉を生産するには豚が一番効率的。なぜ豚が一番お金も手間もかからないかを説明しながら、子豚の買い方からベーコンの薫製まで初心者にもわかりやすく解説。ECHO書籍部よりオンライン購入可能。
http://echonet.org/shopsite_sc/store/html/
SmallScalePigRaising.html


『(裏庭で家族をまかなう家畜の育て方)Backyard Meat Production: How to Grow All the Meat You Need in Your Own Backyard』 by Anita Evangelista, 1997, Breakout Productions, ISBN 1559501685
市街地に住んでいても小さな動物を飼うことはできる。それなら自分で小さな家畜を育て、自分で絞めた方が安全でおいしい肉を家族に振る舞える。ウサギ、鶏、ウズラ、キジ、ホロホロチョウ、アヒル、小型豚、小型ヤギの飼い方の詳細に加え、家畜の絞め方、骨・革・羽の利用法まで。Backwoods Home Magazineより。
http://www.backwoodshome.com/store/files/fp6.html

『(裏庭の果樹園:家庭菜園で果物を収穫するための手引き)The Backyard Orchardist: A Complete Guide to Growing Fruit Trees in the Home Garden』 by Stella Otto. revised edition 1995, Otto Graphics, ISBN 0963452037
裏庭での果樹園設計から土壌管理、樹木の選択、植樹、剪定、病害虫対策、収穫、保存まで。Fertile Ground Booksより出版。
http://www.agribooks.com/cgi-bin/webc.cgi/~fg/st_prod.html?
p_prodid=OTT001&sid=24iMFkD


『(自給自足のための裏庭農園)Self-Sufficiency Gardening: Financial, Physical and Emotional Security from Your Own Backyard』 by Martin P. Waterman, 1995, ISBN 1-55950-135-9
裏庭から金利的・物理的・精神的な自立手段を得る方法。有機農の始め方から実がなる緑の景観、温室について、収穫物の保存法、農作物を売るにはなど。伝統的な農業技術からコンピュータ・ガーデニング技術まで。自足自給を目指す『Backwoods Home Magazine』より出版。オンライン購入はこちら。
http://www.backwoodshome.com/store/files/fp11.html

『(裏庭で鶏を飼う方法:入門書)Chickens in Your Backyard: A Beginner's Guide』 by Rick and Gail Luttmann, 1976, Rodale, ISBN 0878571256
全くの初心者をステップ・バイ・ステップで導く鶏飼いの入門書。キースとクリスティーンが初めて鶏を飼い始めたときに参考した本で、わかりやすさは実証済み。

「(鶏飼育入門)Chickens in the Garden」by Katie Thear
イギリスの『Country Smallholding Magazine』に掲載された、庭で鶏を飼うための入門書。鶏の種類の選び方から雛の買い時、餌の与え方、注意点、病気対策など。わかりやすいQ&A形式の原稿。
http://www3.mistral.co.uk/cgs/chickens.htm

「(都市菜園による地域社会への恩恵)What are the Benefits of Community Gardening?」adapted from a 1995 Monograph by the American Community Gardening Association, from Seeds of Hope...Harvest of Pride! - Ohio State University Extensionユs Urban Gardening Program.
コミュニティー・ガーデンが広まりつつあるアメリカで、都市菜園の活動により子供たちへの教育、青年たちへの自尊心向上、犯罪の低下、貧しい人たちの食事改善など参加した地域社会の人々がどう変わったか、各地からの報告と調査に基づき全国レベルでまとめたもの。オハイオ大学都市菜園企画部「Seeds of Hope...Harvest of Pride!」にて抜粋掲載。
http://www.bright.net/~gardens/benefits.html

アメリカ・オハイオ大学都市菜園企画部「Seeds of Hope...Harvest of Pride!」のホームページ。
オハイオでのコミュニティー・ガーデン活動の様子から、参考情報、全国の都市菜園ネットワーク、自分の地域で都市菜園を始めるにあたってのアドバイス、農作業年間スケジュールなど満載。
http://www.bright.net/~gardens/

「(コミュニティー・ガーデンの始め方)Starting a Community Garden」
推進団体のまとめかたから土地や保険の確保の仕方、参加対象者に合わせた畑の設計など、コミュニティー・ガーデンを始めようとする人へのアドバイス。アメリカの全国コミュニティー・ガーデン協会にて全文掲載。
http://www.communitygarden.org/pubs/starting.html

「(都市菜園になんの利益があるのか?)What Good Is Community Greening?」 by David Malakoff, the American Community Gardening Association (ACGA).
街中の緑の一角よりも、コンクリートで固めた○○施設の建設を好む行政職員や開発業者に対し、コミュニティー・ガーデンの重要性と地域住民に対する直接の利益をデータで実証しながら対抗するための情報。アメリカの全国コミュニティー・ガーデン協会にて掲載。
http://www.communitygarden.org/pubs/whatgood.html


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